あの最高のチームをこのビジネスの世界で創り出す

青木 萌 組織開発本部Leading 東京大学大学院工学系研究科卒 2018.4 Joined

CHAPTER 01 降格直後のどん底で
ラクロス部主将に就任

東京大学運動会ラクロス部女子。私は2015年度の主将を務めました。小学生の頃は早朝から縄跳びをして、それから宿題を全部やるような子供でした。真面目と言えば真面目、ちょっと周囲からは浮くようなところがあったかもしれません。中学校の頃、自分の知らないところで悪口がネットに書かれていて、強くショックを受け、人と関わることや目立つことを極力避けて生きていました。淡々と学校行事をこなし、それなりに部活もしながら、勉強をして東大へ。東大に行くと、いい意味で変な人ばかり。周囲と違うことがポジティブに捉えられるような環境で、自分らしくやりたいことをやろうと思って入部したのが、女子ラクロス部でした。3年生になった時、部の幹部として運営に携わるようになり、リーダーの一人として組織を動かす立場を経験しました。ところが、その年の部の成績はひどく落ち込み、連敗が続く状況に。どこか本気になれないまま試合に出るメンバーがいたり、戦術についての口論が起きたり、チームとして機能していない状況でした。チームは2部から3部に降格。どん底まで落ち込みました。チームにいる全員が傷つき、1年間やり遂げた意味を感じられていない。その状況で、私はチームの主将になりました。

CHAPTER 02 組織リーダーとしての
葛藤と感動

主将になって私が最初に決めたことは、「2部昇格」という目標でした。負け続けたから1年前のチームはみんなが傷ついた。勝って昇格して、みんなが幸せを感じられるチームをつくる。どんなことがあっても、そう決めた私は、自分なりに考えた改善策を次々と実行しました。練習メニューの強化やミーティング形式の変更やトレーナーとの契約の見直し。長年お世話になっているトレーナーでしたが、チーム力の向上に繋がっていないと判断した私は、独断でトレーナーに契約を見直すことを伝えました。同期は「ありえない」と反発し、同期の半数が部活を辞めました。胸が切り裂かれるような思い。今でもあの決断が正しかったかどうか、私にはわかりません。けれど、私の様々な決断を、コーチや幹部が支えてくれて、徐々にチームが変わっていきました。「勝ちたい」そして「このチームにいる意味をみんなが感じてほしい」という想いで、先頭に立って行動しました。Bチームの存在意義、応援への感謝をレギュラーが伝えることの大切さ、大事な練習時間よりも仲間を迎える新歓を大切にする意図、いろんなことをみんなで話しながら、私たちはチームになっていきました。2部昇格を賭けた入れ替え戦、あの時の私たちの最強感。全員で戦っている一体感。2部昇格を決める試合終了の笛がなってから、ずっと涙が止まりませんでした。

CHAPTER 03 日本を支える大企業、
その組織に希望と
奇跡を創る仕事

戦略コンサルや金融系の企業を受けていた私は、どこかもの足りない気持ちを抱えながら就活をしていました。そんな時、たまたま参加したリンクアンドモチベーションの説明会で、私の心が揺さぶられました。組織は時に人を傷つける。けれど組織だからこそ得られる幸せがあり、奇跡がある。私がラクロス部で感じたことを、ビジネスの世界で実現しようとしている。私もここで挑戦したい。その気持ちがおさえられませんでした。私は今、大手企業の組織変革を支えるコンサルタントとして仕事をしています。経営層、マネジャー層、メンバー層、それぞれの立場によって異なる視界。同じものを目指していたはずなのに、組織には歪みが生まれる。経営者も、マネジャーも、メンバーも、それそれの立場で誰もが苦しんでいる。ビジョンを伝え、制度を整え、伝えるマネジャーのコミュニケーションを変えていくことで、組織が少しずつ変わっていく。日本を支える大企業を、あの最高だったチームのように変えていくことができれば、きっと世界は変わっていく。私はそう信じて、仕事をしています。