
PEOPLE
16年間のバスケ人生の
苦闘の果てに見出した道
歴史に刻まれる組織を
創るために
神田 誠仁プロフィール
0113

神田 誠仁
大手企業向けコンサルティング部門
コンサルタント
2023年早稲田大学社会科学部卒業後、新卒で入社。
コンサルタントとして製造業など大手企業を中心に、組織変革・人的資本経営コンサルティングのプロジェクトなどを担当。幅広い顧客の組織変革に伴走。
早大バスケ部の主将として苦しみもがいた末に見たもの
私の人生を語る上で、バスケットボールは欠かすことのできない大きなものです。小学1年生から始めたバスケットボールに、大学4年に至るまで16年間没頭し続けてきました。高校・大学は文武両道を目指して進学先を選択しましたが、中でも今の私自身を語る上で早稲田大学のバスケットボール部での経験を外せません。
早稲田大学は関東大学バスケットボール連盟の1部リーグに所属する、大学バスケットボール界のトップチームの一つです。全国から高い能力を持つ選手が集まり、目指す先はもちろん日本一。私は同期とともにプロ選手を目指し、4年目には主将も務めました。
チーム全員で喜びを分かち合える「心揺れるかけがえのない瞬間」が、幾度となくありましたが、一方で1人ではなく組織で挑むからこそ、苦しい経験もしました。自分自身の力量が足りず、監督・チームメイトとの軋轢が発生。チームは1部リーグと2部リーグの狭間で苦戦を強いられ、リーグ戦であと一つでも負けたら2部に降格するという、ギリギリの状態も味わいました。
主将という重責も相まって、精神的に追い詰められ、弱音を吐く瞬間も度々ありました。チームスポーツだからこそ味わう、共通認識をつくる難しさや、様々な間柄で生じるコミュニケーションの葛藤を感じてきました。
チームを良くする糸口を見つけようと様々な人に話を聞いたり、多様なジャンルの本を読み漁ったりと、状況を変えようともがいていました。
そんな中で、絶対に落とせない一戦を勝ちきったとき、ベンチや観客席を含め、メンバー全員が喜ぶ姿を目の当たりにし、心が揺れる瞬間に出会うことができました。大げさかもしれませんが、「自分はこの瞬間のために生きてきたんだ」と、苦しくても諦めずに続けてきた意味に気づくことになったんです。


バスケットボールを通じて生まれた価値観が組織人事コンサルティングへの扉を開く
バスケットボールを通じた経験から生まれた価値観は、私の人生において大きな指針になっています。試合での経験から、自分は心揺れるかけがえのない瞬間のために生きているのだと、生きる意味そのものを強く感じることができました。同時に、それはチームや組織があってこそ、感じられたものです。そして、組織とは1人では成し遂げられないことを達成できる反面、多くの人が関わる分、時に暴走して苦しみを生んでしまうことも体感しました。だからこそ、「苦しみを生む組織ではなく、奇跡を起こす組織を作りたい」と考えるようになりました。また、どんな優れた戦略があっても、それを実行する人なくしては組織の競争力は高まらないことも実感しました。こうしたことを考えていくうちに、私の使命は組織づくりのプロフェッショナルとして「歴史に刻まれる、誰もが憧れる組織」を創ることだと感じ、大学でバスケットボールはきっぱり辞め、就職の道を選択することにしたんです。
コンサルティング会社を選んだのは、自分がバスケットボール部で組織を内部から変えていくことの難しさを感じ、外部の人間だからこその「専門性」「客観性」「汎用性」といった価値を提供できると感じたためです。複数の会社の組織変革に関わることで専門性が高まりますし、様々な企業様のご支援を通じて、社会全体により大きなインパクトを与えられます。リンクアンドモチベーションは日本の企業として、この分野で存在感を示していることが大きな魅力でした。
1年目から大手企業の案件を担当し、
長いスパンで組織の変革に挑む
現在は大手製造業の人的資本経営コンサルティングから、中小ベンチャー企業向けの採用コンサルティング、育成体系構築プロジェクト、人事制度改定コンサルティング等に幅広く携わっています。入社前から若手でも重要な仕事を任せてもらえると聞いていましたが、想像以上に責任のある仕事で、身の引き締まる思いがあります。もちろんうまくいかないこともあり、ある製造業での案件では、最初のキックオフミーティングで自分の言いたいことだけを伝えて、お客様の信頼を失いかけました。しかしそこから相手の求めるものは何かをとことん考え、徹底的な準備をして臨むように意識しました。その結果、「神田さんにおっしゃっていただけるなら安心です」という言葉をいただくほどの関係ができ、社内でも評価されて部署月間MVPをいただいたときはうれしかったですね。
今はこうして少しずつ達成感を得ながら目の前の仕事に打ち込んでいますが、組織の変革というものは、特に大手企業になれば一朝一夕でできるものではなく、10年近くのスパンがかかります。しかし難しいからこそ面白く、戦略を描くだけでなく、実行の部分まで含めてお客様と創り上げていくところにこだわり、突き詰めている毎日です。部活動で為し得なかったことを、今は形にしていけている実感があります。自分自身がお客様の変革を支える人間であるという覚悟を持って、真に「組織が変わった」という瞬間を作り出していきたいと思っています。

